みなさんは「棺桶」に入ったこと、ありますか?

普通は亡くなってから入るものですよね。
私は経験ありませんし、まだまだ先のことだと思ってます

そうですよね。でも今、「生きているうちに棺桶に入ってみる」ということが、若い女性をはじめとして、ひそかに注目を集めてきているようなのです。
入棺体験てどんなもの?
入棺体験とは、棺桶の中に入って横たわり、ふたを閉め、真っ暗な棺桶の中でしばしの時を過ごすという体験です。
時間的には3分間程度というところが多いようです。
その間、棺桶の外では 弔辞が読み上げられたり、僧侶によりお経が唱えられたりします。
内容は主催者によって少しずつ異なるようですが、実際に自分の葬儀が行われているような感覚を疑似体験できる場となっています。
入棺体験の流れをご紹介
入棺体験はどのような流れで行われるのでしょうか?
主催者やイベントによって異なる部分はありますが、ワークショップとして行われる場合は、大体以下のように進行するようです。
- 自分とは何者か、輪郭をはっきりさせていく
- 自分への弔辞を書く
- 棺に入る
- 弔辞を読んでもらう(お経を唱えてもらう)
自分とは何者か、輪郭をはっきりさせていく
二人一組になって、お互いに質問を投げかけ合います。「あなたは誰ですか?」と。
その問いに対し、「犬が好き」など即答していきます。
回答したあとは同じように、質問者に対して質問を投げかけます。
それらを3分~5分くり返し、自分の輪郭を少しずつ明確にしていきます。
自分への弔辞を書く
自分のお葬式をイメージし、自分の弔辞を読んでほしい人になりきって、自分への弔辞を書き出します。
弔辞を読み上げる人は自由に設定します。
家族や友人、職場の同僚、ペット、元彼、自分、未来の結婚相手や生まれてくるであろう子供など、まだ実在しない人でもOKです。
棺に入る
棺桶の中に横たわり、スタッフにふたを閉めてもらいます。

この時、他のメンバーが参列者として、体験中のお客様に「きれいだよ」「かわいいよ」と声をかけながら色鮮やかなお花を手向けたり、希望者はエンディングドレスに着替えてから入れるなど、主催者によって少しずつ演出が異なります。
気になる方は事前にご照会くださいね!
弔辞を読んでもらう
スタッフの方が弔辞を読み上げてくれますので、棺の中で耳を澄ませます。
この時、あわせて読経が行われる所もあります。
自分が書いた弔辞であっても、棺桶の中で聞くと「他者の視点」を借りて自分という人間や自分が置かれている状況が 客観的に言語化される感覚となり、自分の人生を振り返る機会になったという人もいます。

真っ暗闇は怖いので蓋は明けたままにしてほしいとか、途中で苦しくなったり怖くなったりした場合には 棺桶から出してほしい、なども配慮してもらえるので、不安な方はきちんと伝えて、安心を得てから体験してくださいね
入棺体験が人気の理由は?
どんな人が体験してるの?
参加者としては元々、「50代前後の女性」が多かったようです。
親が年老いてきて、自身の体調も気になり始め 終活を意識し始める年代ですね。
ですが、最近では若い世代でも関心を持つ人が増えてきています。
特に、布施美佳子さんが作成している「かわいい華やかな」棺桶を取り扱うGRAVE TOKYO主催のイベントには、10代から80代までの幅広い層が、気軽にポジティブに興味を持って集まっています。
引用: Instagram
入棺体験によって得られるもの
入棺体験によって得られるものは、人によってかなり様々のようです。
・棺に入った瞬間、家族の顔が浮かび「まだ死ねない」と涙が止まらなくなる人。
・棺のなかで「自分は大丈夫。まだまだ死なない」と実感する人。
沢山の体験談を読みましたので、ここで詳しく書くことも可能なのですが、先入観を強く持たない方が 自分なりの素直な気づきを得られると思いますので、ここでは多くは書かないことにいたします。
ただ一つ言えるのは、葬儀に関するイメージが持てることに加え、
自分の人生についてポジティブな気づきや決意がうまれる人が多くいる、ということです。
その効果については国も注目しており、内閣府と大学で研究が始まっていたり、また研修として導入する企業も出てきています。
「可愛い棺桶」なら心理的抵抗も少ないと思いますので、何かに迷いや行き詰まりがあるときや、忙しい毎日を過ごしている時、心のバランスを崩した時など、少しネガティブな状態にある人は、体験してみる価値があるのではと思いました。
入棺はどこで体験できる?
東京都内を中心に、さまざまな場所で体験できます。イベントとして行われることもあります。
下記の2カ所は、僧侶による読経を受けられるようです。
・「小さなお葬式」:株式会社ユニクエスト
・「株式会社共栄」:本社は広島県福山市。棺等の製造を行っている。
また、かわいい葬儀具で知られる布施美佳子さんの作品は、下記の場所で体験できます。
・「終活スナックめめんともり」:①東京都江東区 ②沖縄県那覇市
※GRAVETOKYOのショールーム。基本的に予約は不要。
・「入棺体験ワークショップ」:ラフォーレ原宿、横浜ビブレ、渋谷ヒカリエなどのファッションビル
※イベントとして開催。これまでに10代から80代まで数百人以上が参加。
・「入棺カフェ」:千葉県富津市。かじや本店株式会社が運営。完全予約制(090-4135-3072)
※一人用の棺に加え、二人で入れる「夫婦棺」も。カップル、友人同士、ウェディングフォトとしてなど
・アトリエみけら :東京都江東区

他にも、入棺体験はないけれど、終活のワークショップができるお寺などは、探すとそれなりにあるようです。
これからの生き方を考えたいとき、ご自宅から行ける場所でこのような体験ができるといいですね!
まとめ
・入棺体験とは、棺桶に入ってふたを閉め「仮の死」を数分間程度体験すること
・入棺体験の流れは、大体下記のように進行する。
1.自分とは何者か、輪郭をはっきりさせていく
2.自分への弔辞を書く
3.棺に入る
4.弔辞を読んでもらう(お経を唱えてもらう)
・入棺体験で得られるものとしては「生へのポジティブな気づき」が多い。
・死の重さをやわらげつつ体験できる「可愛い棺桶」で開催している所もある。

今回の記事でご紹介した棺デザイナー・棺作家・GRAVETOKYO代表の布施さんについて、下記の記事でもご紹介しています♪ よろしければご覧くださいね!
・布施美佳子てどんな人?かわいい○○を作ってる?出身地や学歴、活動内容などをWiki風にご紹介します!
・生きてる間にやっちゃうの!?生前葬てどんなもの?布施美佳子さんの生前葬をご紹介!
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